落語論

 この本は3部からなる。落語の「本質論」、落語の「技術論」これは落語家が知っていればよいこととも言える内容。最後に「観客論」これは、もちろん観客としての心の持ち方。

 落語は業を肯定している。つまり、善悪どちらかに加担しない。善も悪も、人のなせるわざならば、受け入れる。そこにあることを認める。そのときに善悪は等価値である。

 誠に日本的な分析。

落語論 (講談社現代新書)

落語論 (講談社現代新書)