私塾のすすめ

齋藤孝梅田望夫の対談をまとめたものである。1960年生まれの2人が同じところと違うところを見つけあう。ある意味では愚痴の言い合い。ある意味では同志の表明。といったところ。
齋藤は別な本でも語っているように、

(自分を)バカにした人を、自分を認めなかった代表だと拡大解釈し、謂れなき罪をきせ、世の中を強大なる敵として闘う

ことを続けてきた人で、梅田にも通ずるところがあるのだろう。ただ、2人のやり方が違い、立ち位置が違う。
この本は「けもの道」を進もうとする人たちへの具体的な応援歌になってくれればよいがどうだろう。対談形式で読みやすくしようという意図が梅田にあるかもしれないが、それであれば「編集者」との対談の方が、論が拡散しなかったのではないだろうか。

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

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