τになるまで待って

 いよいよGシリーズ第3作目です。今回すごいのは、西之園、犀川の最強ペアが、最終局面でヘリに乗ってさっそうと登場するや否やものの5分後には、もう謎は全面採決。密室殺人事件のトリックがあっという間にわかってしまう天才ぶり。人間のどろどろしたものはひとかけらもなく、ドライに「トリックはこれですが、犯人探しには興味がありません。」
 社会的には何の解決もなく、なんとなく今までの3作には隠された関連があるのかもしれないと伏線が最後にはられておしまい。ちょっと消化不良気味。

τになるまで待って (講談社ノベルス)

τになるまで待って (講談社ノベルス)