2008-01-01から1年間の記事一覧

少女には向かない職業

直木賞受賞記念ということで、読みたい作家でした。ようやく図書館で借り出し、読みました。ライトノベル(?)ということで、1日で読了。内容は少女の殺人の話で暗いはずなのですが、青春の一こま。しかも「島」にする中学生の。で、、まあまあの読み応え…

アンジェリーナ

佐野元春の10曲にインスパイアされた短編10作品を集めた1冊。 作家が物語を作っていくときに「エネルギー」としたものを表には見せないのが普通だが、今回は「この曲を聴いて作りました」的な構成。 「バルセロナの夜」という作品は、死者と死者のかつ…

四季 春

天才科学者 真賀田四季の「体」が小さかった頃のお話。なぜ、「体」と限定したかというと、彼女が13歳までの話にもかかわらず、体以外は、すべて「天才」でした。というわけで、幻想的な精神世界の話をされても、こちとら平凡な人間でありまして、「わけわ…

輪違屋糸里

壬生義士伝の流れの作品。誰が主役なんだと、はじめは疑っていました。でもだんだんとはっきりしてきます。悲しい話ですが、「侍」とはなにか。志を持つ人の強さと悲しさ。浅田次郎ワールドですね。輪違屋糸里 上作者: 浅田次郎出版社/メーカー: 文藝春秋発…

死神の精度

伊坂幸太郎の作品を読んでみようと思っていたのですがなかなか着手できず、ようやく映画化にもなった本著を読むことができました。短編が1つの物語を構成していて、最後の作品が「しめ」をしている。といった読みやすいものでした。アイデアそのものはどっ…

凶刃―用心棒日月抄

用心棒日月抄シリーズの最終作品。16年後の最後の戦い。40過ぎの哀愁が漂う剣豪の江戸を舞台のミステリー。でも最後は、やっぱりちょっと切られながらも相手を倒す。そこがリアリティーのあるところ。はまってしまうところです。凶刃―用心棒日月抄作者: …

オーシャンズ13

出演者が豪華。アンディ・ガルシア, ブラッド・ピット, マット・デイモン, アル・パチーノ, ジョージ・クルーニーなどなど役者を見ているだけでうれしくなります。元祖「ちょいわるオヤジ」といっていいのか。ほんまもんの「不良中年」なのか。これから生き…

京都詩仙堂殺人事件

山村美紗の得意の京都ものと思って買ったのですが、初出が昭和57〜62年の短編で、京都とあまり関係ないところでストーリーが展開しているので、ちょっと期待がはずれました。「偽装の棺」は星新一を思わせる作品で一味違った面白いものでした。京都詩仙…

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方

竹内薫氏の本。帯には「柔らかいあたまを取り戻したい!脳を鍛えるための科学入門」となっていて、ガリレオからアインシュタインまで、豊富な事例に基づいて議論が進みます。科学が科学であるのは、反証が許されているところだと筆者は言います。すなわち「…

ダイ・ハード4.0

サイバーテロをブルース・ウィリスがハードボイルドに解決。気分爽快な映画。ハッカーが何人かで、アメリカのコンピュータシステムをコントロールするってのは、本当そうで、やっぱり不可能だと思います。でも007シリーズより、リアリティーがあり、脇役…

刺客−用心棒日月抄

用心棒日月抄シリーズ3弾。これで終わりだろうと思うと、16年後に事件が起きるそうです。主人公がだんだんと年齢を重ね、無茶をしなくなったが、ちょっぴり「無敵」でもなくなり、そこがひやひやして読めてよいかもです。一気に読めました。主人公は、や…

武士の一分

多くの女性は、木村拓哉めあての鑑賞かもしれませんが、わたしは、壇れいめあてです。あるテレビドラマできれいだなぁと。で、どんな人?と調べたら、元宝塚。あんまり出演したDVDがない。それなのに、キムタクとの共演で、「武士の一分」。メジャーです…

ボーン・スプレマシー

シリーズの2作目。かつての007シリーズのように世界を渡り歩きスパイ活動をする。しかも今回はそのしたはずの何かを思い出しながら、逃げながら、復讐もする。といった盛りだくさんのスピード感あふれる作品になりました。テンポのある映画は、楽しいで…

オケピ!

本人は、戯曲を本にしたくなかったようですが、実際に観劇できない人にとっては、大切な手段だと思います。かなり現場の雰囲気が伝わってくると観ていないながらも感じますし、本としてもテンポがあって面白いものでした。オケピ!作者: 三谷幸喜出版社/メー…

蝉しぐれ

藤沢周平にはまっています。睡眠不足です。この作品は有名な作品ですが、読みごたえがありました。親の謀反の罪で、ぎりぎりの生活になり、剣だけが拠り所で、藩随一の使い手になる。最後は、無念を晴らしめでたしとなるのですが、ストーリーとして、友情、…

孤剣―用心棒日月抄

用心棒日月抄の第2弾にあたります。好評につき・・・ということで、この後も、続きがあります。けれど、全集には、この作品しか入っていないのではないようです。全集でも入らない作品があると言うのは、それだけ多くの作品を残しているということだと感心…

自選ショート・ミステリー

33人の作家による短編ミステリー集。あっという間に話が終わる点では、電車通勤のお供として適しているかも。「自選」だけにそんなはずれはない。ミステリー傑作選・特別編〈5〉自選ショート・ミステリー (講談社文庫)作者: 日本推理作家協会出版社/メーカ…

監督・ばんざい!

北野武は、他の人と同じタイプの映画を創りたくなくなったのだろうか。今回の映画は、メタな映画で、映画づくりを映画にしている映画で、しかもドキュメンタリーであるようで、そうでないし、一貫したストーリーがあるようで、そうでもないし。「やっちゃた…

ウェブ時代をゆく

梅田さんの過去の本もブログもチェックしていて、待望の新刊なのですが、あまりにも情報がありすぎて、読んでいてデジャヴ感覚になってしまいました。内容は抱負なので、何度も読んでみたい本です。ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)…

バス男

邦題では、印象が強いですが絶対に観る気にはなりませんでした。原題はナポレオンダイナマイトとなっています。これでも観ないでしょうね。アメリカンドリームの関連で紹介があったものですから、ようやく観てみようかとなった次第です。 でも、地味な映画で…

百人一首 一千年の冥宮

作者湯川薫は、科学作家の竹内薫。百人一首のなぞやら、タロット占いやら、世界をまたに駆けた作品。背景に9.11のテロまで組み込まれている。実名の科学者、茂木健一郎まで登場する。最後の部分がもう少しと思えたのは、ちょうど眠くなった頃読んだせいでし…

用心棒日月抄

テレビでドラマ化もされた作品。たまたま、新幹線に乗ったらフリーペーパーに特集があり、読んでみたいなぁと思い、図書館で借りました。短編なのですが、全体としてストーリーがあり、ちょっと不自然な感じもしますが、徐々に赤穂浪士の討ち入りに落ちてい…

恋は五・七・五!

「ロビコン」みたいな、文科省推薦ってのかと思ったら、高校生がタバコ吸ったり、稚拙なパンチラがあったり、あと・・・。高校生にあの映画は面白いから観たら。と太陽の下では推薦できないかなぁ。監督が女性だと、男の描き方が・・・なんていうのは、言い…

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

「完結編」です。今までの筋が、すっかり終結してしまいます。エンドロールの後、仕掛けがあります。「続編」には期待しません。すでに「伝説」の中の映画。殿堂入りですね。パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディショ…

マドンナ

サラリーマンの実態を扱った奥田英朗の作品。他の作品「ガール」に近いものがあります。おじさんの内側を描いたものなので、おじさんが読んでも「さっぱり」です。飽きさせない筆力は感じますが。マドンナ (講談社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 講談…